EMEKA from Naija

面白い友達が日本にやって来た
正確には紹介された知人

ナイジェリアの芸術家
エメカ
どうやらお仕事で日本のしかも横浜にやってくるらしい

copyright: Emeka Oguboh

そもそものきっかけは、ナイジェリアの写真家クリスの紹介
といってもクリスと直接の面識はない
ショコラもナイジェリアに行ったことはない

じゃーどーやって私達は知り合ったのか?
きっかけは前回書いたガーナ人の友人パンジだ。

copyright: Chriss Aghaba Nwobu 2010
'PANJI...............BORDER LESS'

クリスはガーナに来たことがあって、前回ブログに書いた映画「COZ OV MONI」の制作者パンジ・アノフのスタジオで写真を撮ったことがある。パンジと出会ったガーナの滞在はクリスにとってとても印象的だったようで、その時の写真を「From Ghana With Love」と題してインターネット上に公開していた。その写真をきっかけに私達は知り合い、ナイジェリアの風景やインドでの作品、その他彼の感覚がぎらぎらと光る独特のモノクロ世界にショコラは多いに感銘を受けた。ショコラが白黒写真を撮り始めたきっかけは、クリスの写真と出会ったからといっても過言ではない。今思うとそれくらい大きなインパクトをもらった。ソーシャルネットワークはどこまでも繋がっていく。直接面識はないのにFACEBOOKでお互いの写真を「タグ」して貼り合い、「いいね」ボタンを押して見せ合いっこして、ショコラとクリスは繋がっていった。東日本大震災のときクリスは東北をおっても心配して、「何か出来ないかな」といろんな企画を持ち込みチャットで相談したりもした。

(アートでもなんでも、スポンサーがつかないと実現は難しい。
ましてやアフリカと日本、なんだかんだいって距離が一番のネックである。
インターネットでこうして繋がれるのに、いざカタチの支援となると
その距離が一切を遮断してしまう。)

そしたらクリスに「実は友達が日本に行くんだ」と紹介された。
それがエメカである。

クリスとのそんなチャットもすっかり忘れた秋の訪れ、
見慣れぬメッセージに目がとまった。

ナイジェリアからの訪問者だった。


ナイジェリアからの訪問者は、
190cmを越すであろう大きな大きなお客さんで、
知的でとても上品なアーティストさんだった。

その日みなとみらいで用事があったショコラは桜木町の駅で待ち合わせた。

日本食が食べたいというアフリカからのお友達。

ランドマークやクイーンズスクエアをぷらぷら歩いて、
トンカツやさんの和幸に入る。
「日本で一番おいしいトンカツ屋さんだよ!」
アフリカ人が苦手とする味噌スープもおいしく飲み干し、
さくさくに揚がったトンカツとシャキシャキのキャベツを
おいしそうに食べていた。

体調の悪いショコラは茶碗蒸しを頂いた。

(瑣末なオマケ話ですが、茶碗蒸しとオレンジジュースのお会計を
一緒に払ってくれた欧米化されたこの習慣にちょっと感動した。
どっちが持つか?
うーん。
村でも現地でも、年上の人やインバイトした(招いた)方が持つことは往々にしてある。むしろそれが正しい習慣。でもここは私の国で、なおかつ横浜という私のホームタウン。彼は外国の、しかもアフリカからはるばるやってきたお客さんである。
「ようこそ、いらっしゃい」
は、むしろショコラの側である。
=ショコラの全持ち。当たり前の図式が疑問もなく浮かぶ。
でもエメカは和幸もColdstoneのアイスクリームも自ら払ってジェントルマン文化を体現した。聞くとお仕事で欧州各国、アメリカを飛び回っているそうな。やっぱねー。
彼は欧米化したアフリカ人なのである。
そしてショコラはアフリカ化した日本人なのであった。)


みなとみらいを歩いてワールドポーターでウィンドウショッピング。
茶碗と急須が欲しいエメカ。
キッチン雑貨を見て回る。


北欧に仕事でいった時はモチロン、どこの国にいっても必ずインテリアやキッチン雑貨を見て回るというエメカ。時間が許せばその国のお料理教室にも通って、勉強するという。自分の口に運ぶものは自分で作りたい。一緒に家具を見ていても、洗練された彼の感覚が分かる。シンプルで美しいデザインを好み、空間そのものに感じ入っているのが分かる。自分がその土地でおいしいと思った料理を作るのも趣味。いつか無国籍レストランもラゴスで開きたいね、本気まじりの冗談をかわす。

sophisticated 洗練

という言葉がとてもよく似合うアーティストだ


横浜駅から15分のゲストハウスに泊まっているというアフリカからのお客さん。電車や地下鉄もなんのその、みなとみらいで展示予定の彼はこの落ち着いた港町も闊歩する。シンプルで洗練された彼は、どんなに飾り立てた日本人たちよりも、この港がよく似合う気がする。彼は5週間の日本滞在の招待を受けていて、うち4週間で作品を制作し、残りの一週間で作品を発表するという。「今は街を歩いてアイデアを集めているんだ」

クリスのお友達でキャノンのカメラを持っているアーティストだからてっきり写真家だと思っていたら、
なんとサウンドインスタレーションという音の芸術家だという。
音?インスタレーション?
音を採集するいろんなアイテムに興味津々のショコラ。
奥が深いね〜、アートって。
色んな表現が可能なのね。

人々や物質、情報、すべての交流によって急激に変化し、成長を遂げるラゴス(港湾にあるナイジェリア最大の都市)の岸辺に寄せる荒波と、その交流の先にある発展をすでに遂げた先進国日本の横浜に寄せる落ち着いたさざ波を対比させ、人間を取り巻く360度の音の環境と、日本に移住したアフリカ人、逆にアフリカに行ったことのある日本人、双方の移民の声を集めて、人の交わりとそこに生じる様々な変化を音で表現する。

エメカはそんなことを言ってた気がする。

激・体調の悪かったショコラは突然ランドマークのエスカレータ階段で座り込んでしまったり、大切な珍しいピアスを片方なくしたりと散々な顛末だったけど、この洗練されたアフリカン・ジェントルマンはさらっとショコラを受け入れ私達は一気に友達になった。

アフリカ大陸一の人口を抱え、
近年は石油発掘で経済も急成長をとげ、
でもその反面国内の貧富差や治安問題に苦しみ、
北のイスラム教徒と南のキリスト教徒と
アミニズムと黒魔術を色濃く残し、
伝統舞踊や太鼓文化はいまだに盛んで、
アフリカ中から仕事を求めて移民が押し寄せ
逆にアフリカと世界中に移民を吐き出し、
フェラ・クティのアフロビートだけでなく
今流行のダンス音楽とヒップホップ、
ノリウッドとも呼ばれる一大映画産業は
アフリカ全土に愛憎アクション魔術映画を配給する。

全てのエネルギーが勢いよく渦巻き、
取り込み、発信する大国
ナイジェリア。

ますます興味深い。

ちなみにエメカに「この曲知ってる?」と最近のガーナ音楽を訊いたら、
「ファッキンボーイズね、知ってるよ」と明るく笑い飛ばしてくれた。

タイトルはその名も「Thank God We Are Not Naigerian」
(神様ありがと、ナイジェリア人じゃなくてよかった)
超過激なオール・ブラック・ユーモアで仕舞いには「Thank God We Are Not Liberian」(リベリア人じゃなくてよかった!)と歌いだす強烈なヒップホップ音楽は、先ほど登場したパンジ・アノフの擁するピジョン・ミュージックのアーティスト、メンサとワンラブ・ザ・クボローの二人組デュオ「ファッキン・ボーイズ」によるものである。



歌詞はこんな感じである

神様ありがと!ナイジェリアン人じゃなくてよかった
コフィはガーナではよくある名前だけど、ガーナじゃ絶対に子供をフライデイなんて呼んだりしない
神様ありがと、ナイジェリア人じゃなくてよかった
いつも大きな声で叫んでさ、囁くってことを知らないんだ。ミストーって何よ?ミスターの代わり?
神様ありがと、ナイジェリア人じゃなくてよかった
学校大好きだよね、他のアフリカ人よりも。でもなんでサーティーン(13)のことターテーンって言うわけ?
神様ありがと、ナイジェリア人じゃなくてよかった!
ハム入りのハンバーガーやピザの代わりに、ヤム・フフとエグシ・スープを食べる。
神様ありがと!ナイジェリア人じゃなくてよかった
いっつも自慢げだね、食べるときだってそう。ひとつのスープ、野菜なし、んでもって12種類もの肉ばっか食って
神様ありがと〜、ナイジェリア人じゃなくてよかったぁ
フェラは偉大なミュージシャンだったね、モチロン。でもたったひとつの麻薬で全てオジャン
神様アリガト、ナイジェリア人じゃなくてよかった
いつでもどこでも伝統衣装着てるけどさ。アルマーニって服、知ってる?
よかった〜、ナイジェリア人じゃなくって
ノリウッドを創ったね、ああ凄いね。でも出てくるのは魔女と魔法使いばっか
神様アリガト!ナイジェリア人じゃなくってよかった〜!


copyright: fokn bois

その名の通り、FOKN BOISクソガキである。

彼らは若者スラング、ピジョン英語のラッパーであるがその西アフリカ・ピジョン発祥のナイジェリア・ピジョンをコケにしている。西アフリカの伝統食はどこも大して変わらず、同じような伝統衣装も着るし、ナイジェリア映画もフェラの音楽も、西アフリカならみんな大好き。つまり彼らが皮肉ってるのはガーナ人そのもの。

(ちなみに彼らの手のカタチは良い子は絶対真似してはイケナイ、
外人女子なら大激怒、ビッグママも苦笑いの「I Fuck U♡(sexの方の意味)」の合図である。)

copyright: fokn bois

どこまでも過激なファッキン・ボーイズ
音楽と自由の申し子達
アフリカ、ヨーロッパ、アメリカ、
大陸またいで飛び回っている。

日本・アジアに来る日も近いかも?

ちなみにナイジェリア出身の友達パーカッショニスト、サンデーもこの曲を聞き
「クボローなんて自分は靴も履かずに布巻いてるだけの癖に」
と呟いたそうな。

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