え!入院?の巻。

年内にガーナに戻ろう。そして他のアフリカの国々を見てみよう。
日本には居ても立ってもいられない。年末の写真展までの間飛び立ってしまおう。
飛行機のチケットも手配して、旅程は未定。とりあえずガーナのビザは取った。久方ぶりの放浪。後は知らない!目標が決まったら突き進むのみ!もう気分はルンルン♬
会いたい人に連絡して、日程調整して、スンヤニのコミュニティ泊まり歩くでしょ、みんなと畑で農作業♬アクラの友達と音楽三昧!陸路でナイジェリア行くでしょ、東アフリカも見てみたい、そうだ!ケニアに行っちゃおう☆

今回のメインイベントはなんといっても同期協力隊仲間コイクと集めた古着。
彼女の友達と、ショコラMAMYのママさんバレーボールの皆様に集めて頂いた古着を、それぞれゆかりの孤児院に持っていくね!と計画していた。
それだけじゃない。今年も「浜田市世界こども美術館」が主催する世界中の子供達の絵を展示する「アンデパンダン展」に出展させて頂けるというありがたいお誘いを受け、今年も村の子供たちと絵の制作に取りかかるのだ♬そしてなんといってもショコラ自身の作品制作。アフリカの田舎の、ありふれた日常を描きたい。あたりまえの風景、一日の様子、みんなの生活、このシンプルで美しいパラレルワールドを表現してみたいと思った。

旅行のために三年振りに労働。バイトに明け暮れ、写真展の打ち合わせや、アフリカからの友人に会ったりで、それこそ怒濤の日々を送った旅行前の10月上旬。

あれ?なんかおかしい。
最初は風邪だと思った。ちょっとだるい日が続く。
ガーナでのカン高い高熱に慣れていたので、屁でもなかった。
夜暑くなって寝苦しいけど、朝には下がっていた。
だったら旅行の前にヴォイストレーニング行きたいし、だったらホットヨガ行きたいし、てゆーか旅行考えたらバイトなんて休んでらんないし!

でもなんかおかしい。
何がおかしいって、見たこともないような変な夢を毎晩見る。
毎晩もの凄い数の人が夜な夜なやってきて、みんなで何かをするのだ。
十人、二十人の騒ぎではない。何百人がやってきて、暗闇でもみくちゃに追いかけ回されたり、白い空間でなにか同じ作業を延々繰り返したり、喧々囂々話し合ったり。
(誰かが横須賀美術館での展示を強烈プッシュしていたけど、あれは一体なんだったんだ?とゆーかその後、横須賀美術館が実在することが判明してビックリ!)

こっちは熱と息苦しさで寝返りを打つ度にうんうん唸るんだけど、そのよくわからない来訪者の訪問を避けることは出来ない。誰?てか何?
バイト、だるいなー。
寝るのが軽く恐怖である。

風邪薬でしのいでいたら、ある朝身体に広がるジンマシンを発見。
超痒い!!!!!赤い!!!!!キモイ!!!!!
近所の皮膚科にかかるが、午後もバイトに精を出す。
が、熱と痒さでついにダウン。おいしいおいしい無添加アップルパイが売りの「ガトー・マスダ」さんのお仕事を早退した。(メッチャうまいんだよー!ここのケーキ!ラストの日にホールのアップルパイを買おうと思ってたのに、叶わず。)

ここで一つ悟った。
世が人に与うる様々の苦難。
物理的な苦しみのひとつに、「痒さ」はあきらかに五指に入るだろう。
「熱」と「痒さ」の二重奏。
これぞ釈迦がショコラに与えた人生の苦行のひとつでした!
直立二足歩行は、足の血流がとどこおり表面の痒さが増し、熱を帯び、もはや痛がゆい。
気分は真冬のビッグ滝壺に打たれる修行僧。
朦朧としながら電車を乗り継ぐ。乗り越す。
はうはうの体で帰宅。床になだれる。

この日の夢は見事に最悪で、江戸時代の侍集団に真剣稽古をつけられた。
真っ暗な血の匂う竹薮で、武蔵ならぬ百人斬りの鬼修行。OMG!!
リアル時代劇!寝汗びっしょり、今までで一番うなされた。チーン。


翌朝、目が覚めるも身体がヤバい。頭が痛い。起き上がれない。
観念して測ってみたら40度。
え?!40度?!
ガーナの変な風邪、食中毒、マラリア並みの熱である。
ジンマシンは手足背中を通り越し、顔と足の裏にまで広がった。
ぜ・ん・し・ん・か・ゆ・い♡

MAMYに連れられ、大学病院に不時着。アフリカ行きのフライト三日前。

こんな状況になっても解熱剤と風邪薬をもらって治し、アフリカに行く気満々でいた。
なんとか蕁麻疹がおさまる薬もらって、強い解熱剤出してもらって、体調戻さなきゃ。

ガーナの熱は日本のようにダラダラ長引かず、一気に40度くらい出て一気に下がる。
きっとそんな感じの熱だろーと思っていた。

全身に広がるジンマシン、カルテには「蕁麻疹」と書かれた。へぇ、そんな漢字なんだ。

「血液検査の数値が異常なので、内科を受診しましょう」

え?じ、じんましんのお薬は?解熱剤は?
先生、わたし、とっても痒いの… とっても熱いの…

お医者さんのお仕事は、原因解明が先である。
理由もなしにお薬は渡さない。

内科ドクターの受診中も、熱で意識が朦朧。
先生のお話を聞きながら意識が飛ぶ飛ぶ。
途中先生にポンと身体をたたかれ、意識が戻る。

内科では更に大量の採血。そのままレントゲン、エコー、心電図、全身CTと検査が続く。
最後のCTが激混みで長蛇の列。車椅子の上でうなだれる。
寒いんだか暑いんだか、頭が痛い。お願いだから、解熱剤ちょーだい…

「数値からはウイルス感染だと思われます、熱もあるし、今日はこのまま入院しましょう」
え!入院?このまま?そう、このまま。
狐につままれたショコラ&MAMY。
着の身着のまま、救急病棟の個室に押し込められるショコラ。
付き添うMAMY。

とりあえず今日は帰れなくなったので、一晩休ませて頂く程度に考えていた。

数値のことしか頭にない先生、ショコラの熱のことは頭の片隅にしかない。
説明し終えて一息の先生、危うく部屋を出そうになる。
ちょっと待った!んで、とりあえずか痒み止めの薬とか、頭痛薬とか、解熱剤とか?!
これ以上ない熱で朦朧としながら必死に懇願。
なんとかロキソニンをもらって、夜に臨む。

一体何が起きたんだ!
声にならない叫びも、熱と痒さにまみれて溺死状態。
こうして10月の長い長い入院生活が始まった。


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