心の故郷、東北に帰郷/福島県南相馬市編
みなさん、野馬追って知ってますかー??
去年NHKの番組見た方も多いんじゃないでしょーか。
江戸時代の戦国武将のような格好をして馬の行列が練り歩く、アレです。
今年はもう終わってしまいましたが、圧巻でしたね!
震災の後に生きる人々への、あの口上も良かったです。泣
えー、そんな野馬追の村、南相馬市小高区へ行きました。
野馬追の一ヶ月前のことでした。
ほんとうはショコラの福島故郷♡といえば、いわき市なのですが!!!!!
災害ボランティア仲間から「最近、原発二十キロ圏内で解除になった小高」の情報を聞いて、短い東北里帰りではあるけど何かできないかなーと悶々としていたので、即答。
国道六号をひたすら南下。
どんどん南下。
おーーー、通れるんだ。
ローソン越えて、どんどん南下。
暑い!
到着も遅かったので、代表さんにご挨拶。
センターで登録が住むと車を置いて、代表さんの助手席に載りこむ。
なんの情報もなく丸腰で乗り込んだけど、車でのマシンガントークでなんとなく状況が掴めてくる。
マシンガントークに飲み込まれてすっかり上着を忘れた!
放射能の気をつけろと言われた側から意識が足りない。
まーいっか!暑いし!
到着した日の午後は、仮設を回ってチラシ配り。
まずは団体を知ってもらって、ニーズ調査って段階の小高地区。
これってまさに、震災直後の活動じゃないかい。
聞いちゃいたけど、まるまる一年間ビハインドの、浦島太郎状態である。
手作りの旗も懐かしい!!!笑
いや懐かしがっちゃ不謹慎きわまりない、ゴメンナサイ。でもまさに一年前!
水道/電気ナシの公園の管理室で、寝泊まり。
旗を一緒に作ったのは地元・福島出身のヒロミちゃんと佐藤さん。
「地元の人間が、立ち上がんねばねー」
黙々と取り組む、ふたり。
翌日は瓦礫・泥だし。
小高地区の避難解除は、限定的。
昼間は帰ってきていいけど、夜、地区で寝泊まりしてはいけない。
依頼されたおうちの、津波が侵入した一階部分の泥、藁、なぎ倒された家具、食器、お布団、調味料、冷蔵庫の中身と外身、ぜんぶぜんぶ、運び出す。
依頼宅の向かいで片付けをしてるおうちにトイレを借りる。
トイレなんざー青空でいいけど、おばちゃーちゃんやおじーちゃんやらが限定解除地区で、目の前でお片づけしてるのである。話しかけない手はない。
少しだけ高くなった庭と家屋は津波の被害を多少はまぬがれて、塩をかぶった松だけが茶色いくしょげかえってるが、他の花はキレイに咲き乱れている。庭にはわき水がこんこんとあたりを潤す。
東北名物/我が家の漬け物をありがたく頂戴し、昼休み。
家人はなんやら資格やら賞状やらいっぱい持ってる。
「なんやー、ゆうたら村の発明家やな」
一緒に泥だししてた大阪のおっちゃんが解説する。
阪神淡路も難儀でしたわー、というおっちゃんのキャンピングカーはまるで装甲車!
おばーちゃんは、波江に住んでいたという。
だからまだ帰れない。
「あの山の向こうは、波江なんよ」
泥だらけの家具や布団の山と、傾いた電信柱がたたずむ田園風景。
その奥に、小高い山が連なる。
あー、だから小高地区なのかな。
瓦礫でドロドロになったら、温泉で汗を流す!
教えてもらった温泉は、野馬追の会場のすぐそば。
うわー!まさに生きる歴史!Linving History!!
そう、残念ながら立ち入り不可。
でもここがあの野馬追の場所なんだ!わー!しみじみ。
地元ガールひろみちゃんと、ファミレスでご飯。
寝床に帰っても電気はないので、夜は出掛けるに限る!帰ったら寝るのみ!
まーしみじみ思ったのですが、福島県、とゆーか福島県民、けっこうヤバい。
目に見えない放射能に対するプレッシャー、不安。
それは人々の精神を病み始めてる。
実際町は片付いてない。
ひっくり返ったまんまの車がゴロゴロしてるし、建物は倒壊したまんま、
津波の入った畑も家も、塩だらけの泥だらけ。
何がヤバいって、津波直後の被災地には、救助で入った人間には「助けたい」という、被災者には「生きたい」という、互いの強い思いがあったのだ。今の福島の、一年遅れの被災地には、「勢い」がない。ボランティアや救援も少ない。福島の人も諦めてしまっている。それは爆発するくらい悲しいことだけど、もう「福島だから仕方ない」とみんながみんな諦めてしまっているように見える。
もの凄いショックを受けたのは、関東に移住する福島県民すら諦めてしまっている事実。
「きっと福島出身てゆーだけで学校で差別されたり、結婚できなくなったりするんだよ。
福島は福島だけで、東北は東北だけで、閉じこもって生きていくしかなくなるんじゃない」
OMG---------------------!!!!!!!!!!!!!!!!! WATZ??????????????
いくら知り合いの地元のおばちゃんとはいえ、
聞き捨てならん言葉に煮えくり返る腹が収まらない!
そりゃーアレかい、アフリカはエイズが蔓延してるから、肌が黒くて汚いから、アフリカ人はアフリカだけで住んでりゃいいという、自分の娘が黒人と結婚するとなると発狂せんばかりに娘をののしる分からず屋のアジア人&白人達と一緒じゃないかい!
差別と偏見のカルチャーショックに、目眩がする。
後日、小高の発明家のおんちゃんから一枚の写真が届いた。
ニコンの一眼で撮ってくれた写真を、おっきく伸ばしておくってくれたのでした。
「おんちゃん、ありがとー!」
また行くねとも、なんとも言わなかったのにおんちゃんは一言
「染料の高い場所には行かないようにね」
あーーー。笑
せめて長袖くらいは着ないとね?
ハイ、気をつけます。
煮えくり返った腹も収まりました。
また会いに行きます。
おんちゃんも、波江のばーちゃんも、ハーフのイケメンのおじーちゃんも、
みんなみんな、元気でね。
発明家のおっちゃんが持っていた地図をしげしげと眺めていたのを覚えててくれたのだろうか、地図のコピーも同封されていた。
「売ってる地図は見にくいからね」
自分で地区に赤線ひいて、距離を書き込んだらしい。
発明家とは、溢れ出る創意工夫の精神なのだ!!!
生きにくいも、生きやすいも、生きてて楽しいも、
ちょっとした工夫と、逆境を乗り越える創意の魂と、
超ポジティブシンキングと行動なんだろーなー
いや、小高のおっちゃんがどんだけポジティブか存じ上げませんが。笑
とにかくこの地図、好き!
そんな南相馬でした。
帰り道、懐かしの二本松のICも通りました。
カーナビの指示通りに抜けた、飯館村の山々も素敵でした。
やっぱ福島、東北、
日本の田舎、最高!!!!!
えーと次は、2012お盆のプチ旅行です♬
☟あいかわらず全くアフリカネタではありませんが〜笑
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